この機能により、iOS 向け Store Commerce アプリ用のハードウェア ステーション拡張性が導入され、ハードウェア統合の柔軟性が向上します。 この機能を使用すると、以下をサポートするように、iOS の組み込みハードウェア ステーション用 Store Commerce アプリのカスタマイズを構築して展開できます。

• 好みの支払い処理サービスとの統合: カスタムまたは既存の支払い処理サービス用のコネクタを簡単に実装して、iOS デバイス内でシームレスなトランザクションを実行できます。
• コンプライアンス ニーズに対応する会計プリンター: iOS デバイスを会計プリンターと接続して、特定の会計統合要件を満たし、会計規制が厳しい地域でのコンプライアンスを確保します。
• カスタム周辺機器: Store Commerce アプリでの現在のサポート対象でない周辺機器を有効にして、店舗固有のハードウェア ニーズにシステムを適合させることができます。

Dynamics 365 Commerce のお客様は、Store Commerce アプリのオフライン機能を使用して、ネットワークやサービスの中断時にビジネスの継続性を維持します。 さらに、Store Commerce をオフラインで使用するほとんどのお客様は、オフライン データベースとして SQL Server Express を使用しており、これにはデータベース サイズの制限があります。

大きなインデックスを自動的に前もって圧縮および削除することにより、Store Commerce オフライン データベースが SQL Server Express のサイズ制限を超えるのを防ぐことができます。 拡張テーブルでインデックス圧縮を使用すると、オフライン データベースのサイズをさらに減らすことができます。

また、インデックスの自動的な圧縮と削除の機能は、サイズ制限を超えたオフライン データベースの復旧を高速化して簡単にするのに役立ちます。

管理者は、機能管理ワークスペースを使用して、組織の機能を有効にできます。

Dynamics 365 Commerce のお客様は、正常に動作しているオフライン モードの Store Commerce を利用して、ネットワークやサービスの中断時にビジネスの継続性を維持します。

オフライン対応監視を使用すると、組織全体の Store Commerce を実行しているすべてのオフライン対応デバイスが正常であり、必要に応じてオフライン モードに切り替えられることをすばやく確認できます。

また、店舗内または店舗間の複数のデバイスのオフライン対応に影響を与える可能性のある重大な問題を効率的に検出して、トラブルシューティングすることもできます。

データ同期セッションのフィルター処理と要約処理が強化され、いっそう速くなった関連付けと原因検出が役に立ちます。

管理者は、組織のオフライン対応監視に自動的にアクセスできるようになります。

この機能により、店舗のスタッフとマネージャーは、Store Commerce の正常性チェックが次のように改善されたことを確認できます。

• ネットワーク情報 API とプラットフォーム固有の API からの情報を表示するための新しいビュー。
• 正常性チェックでの要求に対する CSU 処理時間が表示され、店員に追加の分析情報を提供します。
• ネットワーク障害が断続してランダムに発生する場合の、失敗した CSU 要求に対して追加された再試行ロジック。

このリリースでは、本社で有効にされていると、Store Commerce アプリ内にトースト通知が表示されます。 これらの通知は、オフライン データまたはネットワークが異常な状態にある場合に表示されます。

• オフライン ログオン資格情報: オフライン ログオン資格情報が最新でない場合、またはデータ同期が失敗した場合に、担当者に通知されます。 推奨されるアクション (特定の手順で管理者に連絡することが含まれる場合があります) が提供されます。
• ネットワーク接続: ネットワークまたは Wi-Fi 接続が失われると、担当者に通知されます。
• シームレスなオフライン切り替え: シームレスなオフライン切り替えが発生すると、担当者にすぐに通知されます。
• 拡張性: コア ビジネス シナリオに使用するように通知フレームワークを拡張できます。

Dynamics 365 Commerce POS アプリの支払い処理ワークフローはいくつかの更新と改善の恩恵を受けます。 この更新は、Windows、Android および iOS 用の Store Commerce と Web 用 Store Commerce を含む、すべての POS エクスペリエンスに適用されます。

改善点は次のとおりです。

• 新しい支払方法: ギフト カード、クーポン、顧客口座ワークフローというさまざまな支払タイプに対応する、一貫性がある新しい支払ユーザー インターフェイス (UI) パターン。
• ワークフローの強化: 現在直感的でなかったり複雑すぎたりする支払方法のための、シンプルで新しい UI。
• 支払ターミナルの統合: チェックアウト時に支払ターミナルに支払を直接送信する機能。

この機能の一部として、Dynamics 365 Commerce は、Adyen などの支払サービス プロバイダーからの支払関連通知を処理する機能を提供することで、非同期支払処理をサポートしています。 これらの通知には、Commerce Scale Unit (CSU) と Commerce headquarters でアクセスできます。

Store Commerce アプリは、これらの通知を使用して、顧客がスキャンするために Store Commerce アプリに表示したり、レジ担当者がメールで顧客と共有するリンクを生成するために使用したりできる、新しい "リンクによる支払い" クイック レスポンス (QR) コードの支払方法を有効にします。 その後、顧客は支払リンクにマップされた Web ページを開き、その Web ページで利用できる支払オプションを使用して支払を完了できます。

実装パートナーは、争議やレポート通知などの他の支払通知を使用して、ビジネス プロセスに合わせてカスタマイズされたエクスペリエンスを構築できます。

価格設定管理モジュールによって、ビジネス プロセスの販売前、販売、販売後の各段階をカバーするオムニチャネルの価格設定を組織が推進できるように、次の機能が提供されます。

• 属性ベースの価格設定モデルを使用し、製品、顧客、チャネルまたは注文の属性に基づいて価格設定ルールを設定します。
• 洗練された価格セグメント化を実現し、市場または顧客セグメントごとに差別化されカスタマイズされた価格設定エクスペリエンスを効率的に推進します。
• 包括的な価格コンポーネント内訳を使用して、複雑な価格設定構造を定義および管理します。
• 豊富な価格設定手法 (長期購買契約、短期価格調整、プロモーション割引、自動請求、遡及リベートなど) を使用して、柔軟な価格設定戦略を推進します。
• 価格設定シミュレーションを実行し、価格設定を検証したり、価格設定の実行を分析する価格設定レポートを生成したりします。
• ヘッドレス価格設定アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) と統合して、企業 - 消費者間 (B2C) および企業間 (B2B) シナリオでの価格の調査と計算を行います。
• 企業固有のニーズに合わせて価格設定エンジンの動作を構成およびカスタマイズします。

統一価格決定管理機能を使用すると、価格管理者は注文のヘッダーと明細の属性値を使用して、属性ベースの価格設定ルールを定義できます。

価格管理者は次のことができます。

• Commerce のパラメーターで定義されている注文属性を使用して、オムニチャネルの注文属性を定義します。
• チャネル固有の属性を価格属性グループに含めます。

Dynamics 365 Commerce のユーザーがチャネル固有の注文属性を使用して価格ルールを定義できることに加えて、Dynamics 365 Supply Chain Management のユーザーはパラメーターで注文ヘッダーと注文明細の属性グループを定義し、その属性を使用して価格ルールを定義できます。

Adyen は、不正行為を効果的に検出して軽減するための包括的なリスク管理機能を提供します。 Adyen のリスク管理ソリューションに関する包括的な詳細については、こちらのリンク (https://docs.adyen.com/risk-management/) を参照してください。 eコマースの Web サイトで Microsoft の Adyen コネクタを活用しているマーチャントは、Adyen 顧客ポータルから Adyen のリスク管理機能を有効にすることで、この機能の恩恵を受けることができます。 Dynamics 365 Commerce 側から必要な追加のセットアップはありません。